そしてその日もいつもの如くミスを犯した。 まったくもっていつも通りなのになんでかその日の僕はやけに落ち込んで、仕事はほとんど手がつかなくて定時を超えてもパソコンの前に座っていた。 会社の方針で残業する人は全然いない。 このフロアにいるのは僕を合わせて2,3人だった。 そこでふと気づく。 珍しいことに紀田さんも残っている。 僕とは対照的に彼女の指は止まることなくキーボードの上を駆けているけど。 あぁ、僕もやらないとなぁ。と目の前のパソコンに目を戻した時。