ピリリリリリ…

一定のリズムで発せられる機械音。

その音とともに、『起きなきゃ』という気力が湧いてくる。

今日は、私にとって人生最大の日とも言って良いのではないだろうか?

―そう、今日は、高校の入学式なのだ。

今まで夢のようだった高校生活が、いま現実に…!

興奮がおさまらない私。

だって!夢だった高校に通えるんだよ?

ベットの上でバタバタとはしゃいでいると、階段下から
「由佳!静かにしなさい!」
っていうお母さんの声が聞こえてきた。

いつもは、「うるさいな〜!」とか言ってたけど、今日の私は、「はーい♪」なんて言ってて。

かなり上機嫌なのが、自分でも分かった。