返り血なのか自分の血なのか。
足を引きずっても相手に背を向けない。
目を、逸らさない。
「てか蓮もやばいよな」
「なにが」
「 K大狙ってんねんて?無茶しすぎやろ」
「うっせ」
「んな根詰めて、諦めたくならんのけ?」
『蓮』
『諦めんな』
「…お前かて俺の立場なら同じことするやろ、ゆいさんの為に」
「……………」
「それに俺は昔教えてもらったねん」
全ては俺の糧。
諦めて逃げようとした俺とはさよならした忘れられない、あの日。
「諦めんなって」
あれは確か中2になっていた頃。
白虎に誘われたことから始まった。
そんな俺の昔話……ーー。
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