心臓が激しく鼓動する。
冷や汗も流れるのに目を反らせない。
「…まぁ今日は機嫌いいし許しだる」
「へ?」
「聞かんかったことにするわ」
プイ、と視線を反らし空を見上げる。
月もいつの間にか隠れて空は曇天。
機嫌いいとか…全然わからん。
「空」
「え?」
「曇ってるやろ」
「あぁ、はい」
そりゃ曇ってますけど。
普通曇りって…
あ、
「星空嫌いやねん」
あの時ジュースを買っていた雄大さん。
あれってゆいさんの為やったんや。
なんで星空が嫌いなんやろ。
聞きたいけど…やめた。
さっきの目を見てまた質問する勇気は俺にはない。
「あ、英寿くん達来た」
遠くからするバイク音。
よく音だけでわかるな、と思ったけど。
「……ですね」
きっと俺も。
心を開いてもらったら色々教えてもらえる。
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