拳がぶつかる音がする。
血が地面を濡らす。
鈍い音やくぐもった音。
この音は、忘れたくても忘れられない。
「…………だめっすよ」
もう見てられない。
怪我が尋常じゃない。
そんなことも気にせずゆいさんは拳を降り下ろす。
血が、また飛ぶ。
「やめ、て下さい」
認めます。
もう認めざる終えないので。
一分一秒が長い。
もうやめて下さい。
「死んでしまいます、よ」
情けない叫び声が聞こえる。
痛みに堪えられない声が聞こえる。
「もうやめて下さい!!!!」
2回目の引き止め。
だって見てられない。
「ゆいさん!!!」
引き止めたのは、男達じゃない。
狂気に駆られたゆいさん。
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