「いいなぁ、その男気」
「諦めたその感じもな」
足音が近づいてくる。
正直怖いけど、もう無理。
俺の精神に闘志はもう、ない。
「ほんならこれでまた白虎は負けということで」
「あざーっす」
雲の隙間から月が顔を出す。
月の光は男達の顔を逆光にさせてくれる。
鉄パイプは輝きを増して。
これが違うものやったら幻想的やのに、鉄パイプって。
さぁ敵対する族。
一思いにやってくれ。
目を閉じ、確実にやってくる激痛に備える。
歯もしっかり食い縛った。
「それでは、ご希望通り…に゙っ!!!」
ん?
なんや今の声。
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