「お?びびってる?」
「白虎連合も全然あかんなっ!」
立ち止まったせいでまた頭から血がどくどくと流れ出す。
足もなぜか震えて、
震える?
「あ、」
なんかボクシング漫画で見たっけ。
頭殴られて足にきたっ、てやつ。
あーなんで今なんやろ。
もうこれ、まじか。
「…………―や」
「あ?なんて?」
「…………―りや」
がくん、と膝から崩れる。
そしてそのまま地面に倒れた。
頭から血が流れて
足にきてぶっ倒れて
こっちは俺一人で
向こうは四人で
鉄パイプ持ってて
「無理や」
諦めた。
戦うことも守ることも。
でも、これだけは、
「倒れてる奴は見逃して、俺だけにして」
諦めた俺のせめてもの償い。
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