「で?」


「いや、だから、あの、勉強を教えて欲しいなって」


「無理、あんた龍くらい頭悪いやん」


「ゆいさん!!さりげなく俺に失礼ですよ!!」








所変わってここはゆいさんの家。

悩んだ結果、やっぱりこの人に勉強を教えてもらうのが一番いい。



名のある大学に行ける頭脳をしていたのに
興味なく普通の大学に行ったゆいさん。







…今は本気で脳を交換してほしいっす。









「ちょっ…!マジでお願いします!!」


「あのねぇ」


「おい蓮、ゆいさんはまず俺の彼女やし一言俺に許可を得てから、」


「ゆいさん!!俺は紫織を幸せにしたいんすよ!!!」


「…………!」


「え、俺無視?」








紫織、ごめん。


ちょっと名前使わせてもらった。

だってこうでもせなゆいさんは動かへん。





現にゆいさんは紫織の名前を聞いて
ピクッとしてる。


頼む、頼む…!










「蓮」


「はいっ!」


「うちの勉強…かなり厳しいで」


「はいっ!!」








きた!!


確かに厳しいのは寿さんで知ってる。

でもそんなん負けてられへん。










「一応紫織に許可を得てうちの家に通い」


「ゆいさぁん!!!あざっす!!」








まだ俺も高校3年になったばかり。

ゆいさんに最後に会ってから少ししか
経ってないけど、少し大人びたように見える。




龍は相変わらずうるさいけど。

寿さんが帰ってきたらまたそれも
うるさいやろうけど。





そんなん気にしない!











「てなわけで暴走は総長なりたての龍、俺の代わりも頑張ってくれ」


「はぁ?!!」


「龍うるさい」


「ゆいさんまで…!!」









頑張れ俺!!