白虎連合に入って1ヶ月。
俺はもっぱら倉庫で雑談。
「俺はやっぱり認めへん」
「お前まだ言ってんのけ?」
「言う、俺はまだ言う」
ばかでかい倉庫は雄大さん家の持ち物でいつだって自由に使える。
親がヤクザさんらしいし、なにに使うかわからんけど。
まぁどうせ暇な俺らにはありがたい。
「ほら、んなこと言ってるから」
「ん?」
「うるさい奴来たやんけー」
「蓮!!!お前ゆいさんの悪口け?!」
「…ほんまや」
来たよゆいさん信者が。
そんな龍を止めてくれるゆいさんは雄大さんと英寿さんとどっか行ってるし。
会えるの夜やし今昼やし。
最悪や。
「せやから俺は別に悪口言ってへんやんけ
、うっさいなぁ」
「認めへん言ったやろが!」
「俺は俺の理想の世界があんの」
「ほな辞めて他の族行けや!」
「あーもーうるさいうるさい」
どうやら俺と龍はこう呼ばれてるらしい。
極端すぎる二人。
出会ってからいつも俺達は口喧嘩。
でも特別仲が悪いってわけでもない。
なんつーか。
考え方が真逆なだけ。
「てかさ、ゆいさんと総長達の関係ってよくわからんよな」
ポツリ、と誰かが呟く。
俺はジュースを床に置いて頭を傾げた。
「どゆこと?」
「なんていうか、ゆいさんって二人の…特に英寿さんの言うことよく聞くよな」
「??」
「何があったんか知らんけど、あそこは異常な絆で結ばれてる気がする」
英寿さん。
あーあ、この名前ゆいさんとセットで出てきちゃったよ。
「…おもんね、俺外出るわ」
やっぱり。
龍はこの手の話を嫌がる。
「りゅ、」
「放っておけって、あいつただの嫉妬」
「…まぁ確かに」
特攻服を持って倉庫から出る龍。
まぁ、暴れてもらっても困るし今はその方が助かるわな。
「……龍もやばそうやな」
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