春も過ぎて、日差しが強くなってきて
梅雨に入ろうとしていた。
夏服の制服でも少しだけ暑いくらいだ。
キーンコーンカーンコーン♪
『んじゃぁ、夏休み前にやる文化祭の出し物について話合うぞ』
『ゆめの!文化祭だって!』
『そうだね、暑いのに…』
『女子からするとね笑』
ゆりとゆめのは日焼けの話をしていた。
『木下、お前は何がいいんだ?』
『そうですね、縁日とかどうですか?』
櫻井先生の質問にそう答えた。
『縁日かー、他のみんなは?』
『俺!喫茶店!』『私屋台!』
クラスのみんながワイワイと文化祭について話をしてる。
『はい!はい!夏はやっぱり、お化け屋敷でしょ??!』
そう、立ち上がり大きな声で叫んだのはゆりだった。
教室は一旦静まり返り、
確かに、夏だもんね!、寒くなりたい!
と、いう声が上がってきた。
『それじゃ、お化け屋敷で決まりだな?』
櫻井先生が黒板に書き始めた。
けれど、ゆめのは下を向いていた。