ゆめのは先生の目を見ながら驚いていた。
『俺は、もともと見る予定で来た』
『そうだったんですね…お一人ですか?』
『まぁ、彼女もいない。笑』
『いないんですか』
ゆめのはまた、笑っていると思っていた。
『それより先生…荷物多くないですか?』
旅行バックに登山用のリュック。
『まぁな、もう夏だけど夜は冷えるからな、毛布とかテントとか、持ってきてるし』
『毛布にテント?!』
『何驚いてるんだよ、木下もテント張り手伝ってくれ』
そう言って櫻井先生は私の前歩き
ニコッと笑った。
その笑顔に逆らえなかった。

