翼をください





それからお腹がいっぱい過ぎて歩くのも辛かったから、みんなでしゃべることにした。




「けどさぁ、よく許してくれたよね」




「なにが?」




「夏祭りはともかく泊まることまで」




そんな私と唯の会話に怜が、




「まぁ、許してくれたからいいんじゃね?忘れて思い切り楽しもうよ」




と、伸びをして立ち上がった。




「ほら!早く見せまわろ!」




そう言う怜に、




「えー!!早いー!まだ苦しいよー!」




と、唯が口を尖らせた。




「別腹なんだろ?」




そう言って笑うと、唯の手を引っ張り立たせた。




私たちも立って、レジャーシートを畳む。





何で親が許したのか。




本当は、それには理由があることを、私たちは知らなかった。