翼をください






翼が火を着けて離れると、シューッと小さな音をたて始めて…





―ヒューーー…ドンッ





大きなひまわりが咲いたように、花火がキラッと光った。




水面まで写る花火は、波でゆらゆら揺られていたけど、綺麗だった。




「もう一発行くよー!」




それから次の花火は、噴水のような花火だった。




「そういえば、今年初めての花火だね!」




「そうだね!やっぱり夏と言ったら花火でしょ!」




それから手持ち花火を振り回す怜に、唯が、




「危ないよー!」




と、言いながら、きゃっきゃっとじゃれあっていた。