翼をください






それから花火を買って、屋台で焼きそばを買って食べた。




食べ終わると、辺りはすっかり暗くなっていた。




そして…





「「きゃーっ!」」




ねずみ花火に火をつける怜に、騒ぐ私と唯。




「きゃー!こっちに来るー!」




笑い声が夜の海には響き渡る。




「ねぇ、次打ち上げやろうよ!!」




「うん!誰が火着ける?」




「やっぱり怜でしょ!」




唯のご指名に、




「は!?さっき危険なねずみ花火、俺やったじゃん!」




と、反抗して、




「俺がやるよ」




と、翼が笑いながら言った。