翼をください





「はい」




途中にあったベンチに、座って、鞄にしまっておいたペットボトルの水を取り出した。




「ありがとう」




翼が口を付けた時、あ、間接キスだ……って。




「ここからでも景色綺麗だね」




目の前に広がる景色を見た翼が言う。




遊園地の向こうには海があって、大きな観覧車さえ、少し小さく見える。




「一番上まで行ったら、どれくらい素敵なのかな」




風が吹いて、涼しくなってきて、私たちはまた歩き始めた。