翼をください





それから、そのまま唯の家に行った。




唯と一緒にいた怜は、ちょっと行ってくる、と何処かに出掛けてしまった。




「ゆず……」




黙って、涙を流す私を心配そうに見つめる唯。




「私……ね、もうバイバイしなきゃ、いけない……みたい」




そう言った私に、




「諦めるの?」




と、唯が言った。




「そうじゃなかったら……翼が苦しむ」




“解放して”




この言葉にどんな意味が込められているのか。




「重かった……のかな」




唯は首を横に振って、




「そんなことない!……そんなこと……ないよ……」




また、ギュッと抱き締めてくれた。




私は、その温かさに、また、眠ってしまった。