翼をください





それからいつものようにお昼ご飯をみんなで食べた。




いつも通りのはずなのに、どこか違う空気。




みんなそれに気付かぬふりをして、そのまま授業を受けた。




近付いてくる放課後にドキドキしながら、先生の話を必死に聞いていた。




必死に聞かなきゃ、放課後のことに頭がいっぱいでおかしくなっちゃいそうだったから。





―キーンコーンカーンコーン……






授業終了のチャイムがなった。




私は急いで鞄に教科書を詰め込んだ。




それから深呼吸をして言った。





「翼、帰ろう」