翼をください





私の何が翼にそう思わせたのか。




ずっと考えてたら、私は夢の世界に堕ちてしまった。





夢の中で、ずっと名前を呼ばれた。




『柚』




そう微笑んでいう翼の夢を。




何度も何度も『柚』って私を呼ぶ。




そんな幸せな夢。






「柚!!」




夢の中の翼の呼ぶ声と重なった声に、パチッと目を開けた。





「唯……」




私を呼んでいたのは、翼ではなく唯だった。




そうだよね、翼が私の名前を今呼ぶわけがない。




どんなに呼んで欲しいと思っても。




「病人そんな大声で起こさないでよ……」




そう言うと、あっと手を口に当てた。




まったく……そういうところが唯らしくて良いといえば良いんだけど。




「どうしたの?何かあったんでしょ?」




私が病人と忘れて起こすくらいだもん。