「桜が同僚だったら楽しいかもな」 食後の珈琲にミルクをたっぷり入れながら 姫川さんは続けた。 珈琲をブラックで飲めないのが唯一私達が 似ている所かもしれない。 「私は楽しくないです」 私もミルクを入れながら言った。 「それに無理ですよ…」 あの人や姫川さんとの関係が知られたら 困るのは私だけじゃない。 「無理かどうかは桜が決めたらいいよ」 姫川さんは静かに言った。 「桜がその気になったら応援するよ」 「か、考えておきます」 本気で言ってるのかな。 姫川さんって本当わからない人だ。