10分ほど経過しただろうか。地図で記された周辺まで来ることができた、問題の何もないはずのところだ。しかし、驚くべきことに道は存在していた。建物と建物の間に今まではなかったはずの道ができていた。そんな短期間で道ができるわけでもなく、しっかりと見ていなかっただけでほんとは道があったのではないか。そう考えるしかなかった。
ましてや店などあるはずがないのに。
疑問渦巻くなか、存在しているのかしていないのかも曖昧な道をひたすらに進んでいく。5分くらいたっただろうか。細かった路地のような道を抜け、開けたところにでた。正面には古い洋館に近いような建物が建っていた。
とても最近できた建物とは思えない。建物には『ability shop』と看板が掲げられていた。どうやらチラシの店はこの建物らしい。
実在したみたいだ。噂のability shopは。
自転車を置き、洋館の入口に立つ。扉は両開きで、板チョコを扉にしたような見た目だ。中世ヨーロッパ風の洋館で、お化けでもでるのではないか。そんな雰囲気を漂わせる建物だった。その扉には小さい悪魔のようなものがわっかを加えている像がくっついていた。旧式のノックだろう。
「コンコン。」
恐る恐る、ノックをする。特に反応はない。呼び鈴があるわけでもなく、ノックをしても返事がない。
ここまできたら引き下がれない邦弘は、扉を開けることにする。重みのある扉に手をかける。カランっと古みのある鈴の音が鳴り、邦弘が扉を開けたことを告げる。キィーっといかにも古い開きかたをする扉は、邦弘の恐怖感をより一層に引き立てた。
『コッ。コッ。コッ。』
扉を開けた奥から、革靴であろう足音が響いてきた。何者かがこちらに近づいてくるようだ。いったい何者がこちらに近づいているのか、邦弘は恐怖か、緊張からかピシッと姿勢を整え、生唾を飲み込む。
ましてや店などあるはずがないのに。
疑問渦巻くなか、存在しているのかしていないのかも曖昧な道をひたすらに進んでいく。5分くらいたっただろうか。細かった路地のような道を抜け、開けたところにでた。正面には古い洋館に近いような建物が建っていた。
とても最近できた建物とは思えない。建物には『ability shop』と看板が掲げられていた。どうやらチラシの店はこの建物らしい。
実在したみたいだ。噂のability shopは。
自転車を置き、洋館の入口に立つ。扉は両開きで、板チョコを扉にしたような見た目だ。中世ヨーロッパ風の洋館で、お化けでもでるのではないか。そんな雰囲気を漂わせる建物だった。その扉には小さい悪魔のようなものがわっかを加えている像がくっついていた。旧式のノックだろう。
「コンコン。」
恐る恐る、ノックをする。特に反応はない。呼び鈴があるわけでもなく、ノックをしても返事がない。
ここまできたら引き下がれない邦弘は、扉を開けることにする。重みのある扉に手をかける。カランっと古みのある鈴の音が鳴り、邦弘が扉を開けたことを告げる。キィーっといかにも古い開きかたをする扉は、邦弘の恐怖感をより一層に引き立てた。
『コッ。コッ。コッ。』
扉を開けた奥から、革靴であろう足音が響いてきた。何者かがこちらに近づいてくるようだ。いったい何者がこちらに近づいているのか、邦弘は恐怖か、緊張からかピシッと姿勢を整え、生唾を飲み込む。
