私は今まで生きてきた、16年間の中で、
初めて恋に落ちました。

その人の事を考えれば、寝てばかりいた
古典の授業も目が冴えてるし、体育だって
20倍は頑張れるし、少しでも姿が見れれば
嬉しさで飛び上がってそのまま昇天しそう!

そう思うくらいかなりヤバめの恋に
飛び込んだのは、1か月前のこと。






「大会の日に雨って最悪ー…」

「濡れるし、記録出ないし。」

私は、陸上の大会で競技場にいた。
生憎の雨模様で、帰りの支度をしようと
重い荷物を持ち上げた瞬間…

ツルッ!ドタッ!ダンッ!

決して私が転んだ訳ではない。
目の前にいた、男子が滑って転んだのだ。

「痛っ!!」

小さな声をあげ、その場に尻餅をつく。
一瞬目をパチクリさせた後、
自分が転んだことに恥ずかしくなったのか
徐々に頬と耳が赤く染まっていた。


その姿はまさにテディベアのよう!!!


あまりの可愛さに私は、衝撃をうけた。


(かっかわいい!!何なの!?こんなの初めて!!!
ずっと愛でていたい!ヤバい、ヤバい!!!!)


それは僅か2秒位のことだったはず。
その間に私の脳内はスパークしていて、
駆け寄って、愛でまくるという欲望に
必死で耐えた。


そうして私は一瞬にして彼の虜になった。