じれったい

仕事ができるクールビューティーのイメージがある武沢さんに、こんな一面があったとは…。

と言うか、噂とかそう言うのを嫌っていそうなイメージを抱いてたんだけどな…。

人のイメージと言うものは、自分が思っている以上に違うようだ。

「まあ、特に追い出す理由はないと思ったので…」

呟くように答えた私に、
「夜とかどうしてるの?

一緒のベッドで寝てたりしてるの?」

武沢さんが聞いてきた。

「そ、それはないです!

絶対にないです!」

私はまた首を横に振って否定した。

「玉置常務はソファーのうえで寝ています」

「えーっ、どうしてー?」

ど、どうしてって…。

「自分が勝手に転がり込んできたから、って…」

私は正直に答えた。