何本かの映画を見て探すって…これはなかなか、根気が必要そうな作業である。

何より、そんな時間があるのかと言う話である。

まあ、玉置常務がおもしろいと言うならばおもしろいのかも知れない。

そう思っていたら、
「少し眠くなってきましたね」

玉置常務は大きなあくびをした。

「そうですか?」

スマートフォンで時間の確認をすると、午後2時を過ぎたところである。

お風呂にも入ったうえに昼ごはんも食べたとなると、眠くなってしまうのは仕方がないことなのかも知れない。

「少しだけ、肩を貸してもらってもいいですか?」

そう聞いてきた玉置常務に、
「えっ、肩ですか?」

私は驚いて聞き返した。

「ほんの少しだけ眠るだけですから」

玉置常務はそう言って、もたれかかるように私の肩に自分の頭を乗せてきた。