黒歴史と四人の王子様

「さて、恋、本題です」



「何よ」



「恋、僕を捨てましたね」



な、なんのこと……?



白馬の顔は相変わらず無表情で、何を考えているかわからない。



「『らぶKOI』、恋はどうして更新をやめたか覚えていますか」



え、あ、そういえば、なんでだっけ……?



確かに、読者はいなかったけど、それまで毎日更新してたのに。



「……あなたは、まだ『初恋』をしたことなかったから。リアルな『恋心』を書くことが出来なくて、やめたんです」



ああ、そうだったっけ……。よく覚えてないけど……。



「そしてあなたは、もし自分が『初恋』をしたら、作品を更新させる、と。そう言いました。



 ……けれどあなたは来なかった。作品に触らなかった」



白馬はすこし悲しそうに瞳を伏せた。



罪悪感で胸がズキリと痛む。



そうだ。あたしは……白馬のことを忘れていた。



らぶKOIのことを忘れていた。



あんなに好きだったのに。



「あの──」



「それどころか! あんな!



 あんなそこそこイケメンに心を奪われて!



 コイが恋するのは『生徒会長でモデルで、ちょっと意地悪なところもある男子高校生』でしょう!?」



……?



「作品に! リアルを! 追求するなら!



 そういう……た、例えば、僕みたいな男に恋をするべきなのです!」



「は?」



ちょっと赤くなりながらそんなことを言う男。



まあ、たしかに。



確かに私は昔、こんな感じの王子様に憧れましたよ?



でも今、あたしが好きなのは、こんなヒョロヒョロでキラキラな敬語系王子様じゃなくて、



見た目より筋肉がわりとついてて、爽やかで、スポーツマンな感じの王子様。



そう、間宮くんみたいな……!