黒歴史と四人の王子様




「……あの、先輩。キスって口にじゃ……?」



「え? 何? してほしい? しゃーないなもぉー」



「いらない! や、や、約束は守ったんだから、教えてよね! この世界から、出る方法──!」



「ぶー。はいはい、もー! ムードないなあ」



ほっぺを膨らます先輩。あんまり可愛くないです。



「……それで、方法っていうのは」



「い、いうのは……?」



ごくり。あたしはつばを飲み込む。



満先輩は、またあたしの耳に口を寄せる。




「──消せばいいんだよ」




────え?



「────恋ちゃん、君の手で、この世界を、削除すればいいんだ」



先輩の表情は、あたしからは見えない。



けど、その声は、なんだか苦しそうに聞こえた。