黒歴史と四人の王子様

──────…



────…



──…



……あれ……?



気がつくと、あたしは家の前にある道路にいた。



「現実世界に、帰って、きたの……?」



あたしはボロボロのノートを抱きしめて、そこに立っていた。



良かった……全部、夢だったんだ。



由麻のことも、白馬たちのことも……。



「!!」



あたしの目の前を、1台のトラックが通り過ぎていく。



トラックの窓は黒くて、誰が乗っているかはわからない。



あたしの足は、勝手に走り出した。



「待って!」



あたしは、トラックを追いかけていた。



なぜか、追いかけなきゃいけない気がした。



「待って! 奏!」



あたしの口が、あたしの意思とは関係なしに動く。



奏? 奏って、間宮 奏?



間宮、くん?



「────────!」



なにかを叫んだあたしの声は、まるでノイズがかかったように聞こえない。



トラックはどんどん遠くなっていく。



足がもつれ、転んでしまう。



膝小僧に血がにじむ。



──痛い。



────けど、今伝えなきゃ、後悔するから。



「あたし……奏が──」