「王子……焦りすぎだ」
たしなめるように不知くんは白馬に軽くチョップした。
「べっべべべべべべべ、別に。恋に、好きな人ができて、その人が僕とは全然違うタイプだったからって焦ってませんから」
「……」
「ちょ、ちょっと、そんな目で見ないでくださいよぉ……恋にとって僕は一週間そこらの付き合いしかないとしても、僕は恋のことを何年も好きだったんですぅ……」
「分かってるから、落ち着け」
「な、なんかごめんね……?」
「……いえ、こっちこそすみません。ちょっと頭冷やしてきます……」
白馬はフラフラと立ち上がって、フラフラと歩いて、ドアを開け忘れて頭をぶつけた。
「は、白馬くん、大丈夫? 保健室行こ? ね?」
由麻が白馬の代わりに教室の扉を開けた。
由麻はあたしにすこし責めるような視線を投げかける。
あたしは思わず目をそらした。
「キャー! 白馬様ー!」
「お待ちになって白馬様ー!」
「白馬様ーーーーー! かっこいいーー!」
白馬は由麻とモブ女子を何人か引き連れて、教室を出ていった。
