「……それで、満先輩は、どうやったら一位取れると思いますか」
「えー、無理無理。だって全然おもろないもん!」
満先輩は満面の笑みでバッサリと切り捨てた。
わあ、傷つく。
「やから、ずっと一緒にいれ──ッブギャあッ!?」
満先輩が突然、情けない声を上げて倒れる。
よく見ると、満先輩の後ろに白馬がいた。
どうやら、彼が満先輩の背中を蹴りあげたようだった。
白馬は満先輩の背中をグリグリと踏みつけながらいう。
「はは、取ってもらいますよ。一位。何としても」
「はあ!? 無理無理無理!
……あ、そこイイ! 丁度コッてんねん! あー、もうちょい左……!」
「うるさいぞ、加藤」
「あああああそこそこそこ!
ええ! めっちゃええ! YES! YES! Ohhhhhhhh yeeeeeees!」
満先輩ほんとにうるさい。
だいたい廊下だよ? ここ。汚いよ。
「え? てかマジにやんのお前? ほんとにできると思うてる? 恋ちゃんの小説やで?
実は帰したくないだけじゃないん?」
こいつ、あたしの小説なんだと思ってんの!?
「いや。まあ、僕もできないと思ってますけど……できるできないは別です。
やるんです」
あれ、こいつもそう思ってんの!?
まあ、あたしも無理だと思うけどね!
「じゃあもう、ランキングとかは諦めてあたしのこと帰し──」
「で、真面目に話作るんやったら、あれやな。話、どこで終わったっけ?」
全然聞いてないし!
「……そうですね。わかりました。
恋、説明してください」
「え!? あたし!?
……えーと、どうだっけ」
最後に更新したのは三年前。そんなの全然覚えてない。
「……そうですか。わかりました。
僕達のことを忘れやがった恋のためにも上映しましょう」
なんとトゲトゲしい言葉……。
ていうか、『上映』?
上映って、映画の上映……?
パチン──白馬が指を鳴らす。
廊下が書割のようにバターンと倒れた。
ブーーーー
ブザーが鳴って、現れたのは白い部屋と女の子だった。
