「夏休…だらける…じゃな…ぞー」

先生の声が遠のく。

…今日も眠いな。
彼女はどうしているだろうか。
またあの男子と仲良くしているのだろうか。ああ、少し悲しくなってきた。

いつか、彼女の隣が僕に…なれば…


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「つきく…夏生くんっ…!」

…ん…なんだ…僕寝てたのか…

「…おばさん、…おはよう」

ふぁああと、あくびをする。
よく寝たなあ、あれ、僕机で寝てたのか。…この机、学校の机みたいだな。家の机こんないろだったっ…け…?

「んおあああああ?!、、」

「な、なつきくん!?」

まじかまじかまじかまじか
どうして透花が…?!

「…おはよっ夏生くん」

「お、おはようぅ…」

恥ずかしい…
完全におばさんと間違えてた。
あああ…恥ずかしいうう…

「夏生くん、」

「?―――っ」

「…」

透花のこんな顔初めて見た。
凄く切なくて、今にも涙が溢れそうだ。ど、どうすれば、、僕に何が…

「…もう夏休みだねっ!」

作るように笑顔になった透花を見ていると、僕まで泣いてしまいそうだ。

「…そうだね」

だめだ、このままじゃ。
意気地無しな僕はもうだめだ。

「…学校っ…始まったら、またよろしくね…っ」

勇気を使い果たした。僕の勇気はこんなもんだ。でもこれが僕の‘ 精一杯 ’


「もちろん!!こちらこそよろしくねっ」

「…うん…うんっ!」


夏休み。
いつもより長く感じてしまいそうだ。

でも
夏休みが明けたらまた―――――