月と太陽Ⅰ

―美月様、この巻物を―


『シルフ、この巻物どうするの?』


―それは、ルナ様を呼ぶための言葉―


『これが……。』


―儀式の時以外読まないで。もっとも、王にしか読めないけど―


そうなんだ……


『うん、わかったわ。』

「美月様、あと、30秒です。」


うん。


「あと、20秒……。」


緊張してきた……。


ポンッ


肩に手が……誰?


『満……。』

「大丈夫でありんす。皆、ついておりんすから。」

『うん…ありがとう。 』