月と太陽Ⅰ

―ふっ、相変わらずね、美月様―


『シルフ……会いたかった!』


―我らはずっと貴女を見守っていると言ったでしょう?―


「シルフ……。」


―まぁ、満、朔……懐かしいわ―


『え?朔と満を知ってるの?』


―えぇ、少しだけ遊んだ事があったわ―


「そう……でありんすか……。」

「全然、記憶にない……。」


そっか……私と違って、記憶を失ってしまうから……。

私は……幸せ者なのかもしれない……。


―それにしても、即位の意味をわかってないとは……―


『もぅ!仕方ないでしょ!?じゃぁ、ウンディーネは知ってるの?』


―えぇ、もちろん。いい?美月様。ルナ様の力を今よりも、もっと借りれるのよ―