そんな……めんどくさい……。


「美月様?」

『あ、ごめんごめん。それで?』

「神を呼ぶには、儀式の言葉がひつようです。」

『儀式の言葉?どんなの?』

「わかりません。私も、満も、沙夜様が即位された時から、仕えていたわけではないので……。」

『あ、そっか。そーだよね……。』

「ただ、その言葉は、王にしか読めず、王にしか呼び出せないのです。」

『どうして?』

「わかりません。その言葉は精霊達が守っているので、ご安心ください。」

『どうして精霊達だと安心なの?』

「精霊達は中立の立場なのです。陽元国にも、月凜国にも味方につきません。」

『そーなんだ……。』


それは、確かに安心かも……。