月と太陽Ⅰ

「駒…?ふざけないで……大地は駒なんかじゃないわ。」

「へぇ?毒がまわってるかと思ったけど……まだ体動かせるんだ、沙夜。」


沙夜さん、もうやめて……動かないで!

死んじゃう!


「大地は駒でよかったの!?嬉しかった?楽しかった?窮屈じゃなかった?」

「……俺、は、そんなこと…。」

「本当に?違うはずよ。貴方は…うっ……貴方は、迷ってた…そうでしょ!?」

『沙夜様…もうおやめくんなまし!どうか…どうか!』


そうよ、もう、しゃべらないで……毒がまわっちゃう……。


「俺は……迷ってなんか……俺のすべきことだから……。」

「大地。……それは、迷ってるっていうのよ?…くっ……うっ……ねぇ、大地?私はっ……貴方と過ごした日々が、楽しかったわ……はぁ、はぁ……そして、貴方の笑顔は…本物だった。本当に、心から…はぁ……笑っていたわ。」


もう、やめてよ……お願いだから……。