『どうして!?飢え死にしかけてるんだよ!?朔は見捨てられるの!?』

「落ち着いてくんなまし。朔は……沙夜様の時のように、裏切られて、悲しんでほしくないんでありんす……。」

『この子が……私達を裏切るというの?』

「…そうかもしれません。」

『そんなの、わからないじゃない!』

「裏切らないとも限りんせん!」

『朔…満……2人とも…。』

「お願いでありんす!傷つくのは美月様でありんす!」

『だからって…この子を見殺しになんて、できないっ!』

「美月様……。」

『私はっ、誰も死なせたくない!どんな悲劇があったのかは、知らない!でもっ、お願いっ!』

「美月様…………わかりんした。」

「わかりました、王宮に運びましょう。」

『朔、満!ありがとう!』

「ただし、王宮ではなく、わっちらの知り合いに預けさせてくんなまし。」

『うん、安全ならいいよ。』

「では、そうしましょう。」