「美月様……。」

「帰りんしょう?」

『うん。』



そして……

即位の時、16才の誕生日まで、後3ヶ月……




「今日は街に降りられるのですか?」

『うん、ちょっと見たくて……。』

「わかりんした。」


街に降りて、じっくり見てみよう……。


『ん?朔、満……あれは……。』

「人……子供ですね……。」

『助けなきゃ!』

「あ、お待ちを!」


『大丈夫?ねぇ、私の声が聞こえる!?』

「息はしておりんす……飢え死にしかけておりんすね……。」

『そんなっ!助けなきゃ!王宮に運ぼう!』

「お待ち下さい!どうか、おやめ下さい!」