私が口を開いた瞬間、朔と満が私の前に出て、私を庇うようしてる。


「女王様、名前を教える必要など、ありません。」


朔……警戒してる。満も。


『うん……。』

「おい、光。勝手な真似すんな。」


これが、陽元国の王…。

赤い髪に紫色の目……。この紫色の目…どこかで……。


「今回の事、お互いに不問にしないか?」


え?私に言ってるの?

私は朔と満を見る。


「女王様が決めることでありんすよ。」


満……。


『…わかった。そうしましょう。今回は不問にします。でも、次は、ありません。』

「あぁ、わかった。」


そういえば……、この王のもう1人のお付きの人は、1回もしゃべらない。

オレンジ色の髪に赤い目の女性。
もしかして……喋れないの?