そう言うと、弓が出てきた。

これは……梓弓?

もしかして、弦を弾くのかな?


―ビンッ―


一瞬で静かになった……。

今だ!


『皆、よく聞きなさい。双方、戦いを止め、自分の家に帰りなさい。』


「なんだよ、お前!」「てめぇこそ帰れよ!」「おい、待て……あの髪の色……。」「まさか、月凜国の女王!?」


「そなた達!誰に向かって口を聞いておりんすか!?」

「頭が高いぞ!叩頭コウトウしなさい!」


朔と満が言うと、次々に叩頭していった。


その時、強い風が吹いた。


『なにっ!?』

「竜巻でございます!誰かがここへ来るのです!」


一体、誰が!?