『望。』

「……美月様……。」

『迷惑かけて……ごめん。』

「美月様……ご無礼をお許し下さいませ。」


―パンッ―


え?私……叩かれた?左頬が…ジンジンする……。


「望っ!美月様になんて事を!?」

「そうでありんすっ!無礼にも程がありんすよっ!?」

『朔、満…いいの。私が悪かったんだから。』

「ですがっ!」

『大丈夫だから。』

「美月様、女王としての自覚をお持ち下さいませ。半年後には即位する御身でございますよ?」

『うん……わかってるよ。ほんとに…ごめんなさい。』

「わかって下されば、よいのです。……申し訳ございません…痛かったですよね……。」

『大丈夫だって。じゃぁ、私達は帰るね?』

「はい。お気をつけて。」