月と太陽Ⅰ

『朔……私、国境沿いを見張りに行くわ。』

「そうですか……って、いけません!」

『お願い、行かせて。』

「ですが、もし陽元国の民にバレれば、きっと戦争になりかねません!」

『うん、わかってるよ。』

「ならばなぜ!?」

『……なんでか、行かなきゃいけない気がするの。ただ、それだけ。』

「美月様……………はぁ…わかりました。私がダメだと言っても行かれるのでしょう?」