「…ね……ねぇ………ねぇってば!綾乃聞いてんの?」 前の席に座るその子はあきれていた。 「ごっ…ごめんっ!なぁに?百合奈?」 完全にここに意識がなくなっていた。 私の心は過去に囚われたままだ…、止まったまま…ずっと… 百合奈とは中学1年生からの友達。 部活が一緒で。 今年度はじめて一緒のクラスだった…。でも、高1も…終わっちゃうな… 今日は終業式だったから。