「好きなヤツから貰ったもんなら、何でも嬉しいんじゃねぇの?」

俺の声に、舘野が振り向く。

「……手作りは重いって言われました」

サッカー部に目を戻しながら舘野が呟く。

「はっ、まだまだガキだな。俺だったら断然手作りだね」

好きな人から心のこもった手作りなんて、嬉しくないワケがない。

「……本当ですか?」

「ああ」

「そうですか……」

それだけ言って、会話は途切れた。

手作りだろうが市販だろうが、当然の様に舘野から貰える彼氏が、俺は羨ましくて仕方がなかった。