僕が彼女を好きになったのは、恥ずかしながら一目ぼれだ。
少し焼けた肌にふわふわと揺れるミルクティー色の髪どこか切なげな茶色い瞳
僕は一瞬で恋に落ちた。
話してみたいけど、彼女の周りにはたくさんの女子たちがいつもいるから近ずくこともできない。
「はぁ…」
僕はばれないように溜息を吐いたつもりがよりによって大嫌いな先生にばれてしまった。
「ほーぅ?おれの授業がそんなに退屈かね?ならここのこうしきをもとめてくれるかなぁー斉藤君」
くそ…よりによって苦手な数学でばれるなんて…
クラスではくすくすと笑い声がする。真っ赤になりながらいると、
「頭痛いんで保健室いいですか」
と彼女の声が聞こえた。助けられた…?
「大丈夫か。無理するなよ」
「すみません」
最近こういうことが増えている。
大丈夫なのかな?
授業が終わり、購買に行ってくると嘘をつき彼女のもとへ行ってみた。
保健の先生は職員室に行っているみたいでいなかった。
カーテンが閉まっているベッドを少し覗くと彼女は涙を流しながら眠っていた。
枕はぐしょぐしょだ。
とりあえず持っていたハンるカチで涙をふきタオルを敷いてあげたがそれまで起きなかった。
理由がわからないまま、その場を後にした。