うちには一匹の猫がいる。

名前はシロ。

真っ白な毛に水色の瞳。

凛としていて上品さがあって。

シロはいつだって私の足に
まとわりつくように歩く。

シロをふんずけてしまわないよう
私は足元を見ながら歩く。



いつからだろう。



私は足元ばかり見て
前が見えなくなっていた。