「……にしても暑いな」
人の目を忘れさせるように、本州よりも激しく、眩しく照りつける太陽はじんわりと額に汗を浮かばせた。
額に薄く乗ってきた汗を手の甲で拭って少し上を見上げると見える山達をとりあえず写真に収めた。
ぱしゃ、とフラッシュの音と画面に映し出されるその光景はレンズ越しでも変わらず、その豊かな自然を映し出していた。迷いなく保存した写真を見て頬を緩ませる。
これは良い記事になりそうだ。
「ねえねえ、あなた新聞記者さん?」
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