「頑張れ、夕ちゃん。一人で抱え込むんは簡単やけど、話すことも簡単やけんね」
干渉せずにそう告げてくれたその言葉が少し今自分には頼りやすかった。
「ありがとうございます。色々とすみません」
「よかとよかと、お散歩気をつけて行ってらっしゃい」
気にしない、と強く告げた結子さんの手が背中を強く叩きにこ、とまた眩しい笑みがこちらに向けられ、結子さんは俺に背中を向けた。
会釈をしその小さな背中が廊下の奥に消えていくの迄見届けてから俺は玄関へと向かった。
頼らせてくれる人がいる、話を聞いてくれる人がいる。
それだけでも心は助かるし、ありがたい。
幾分か軽くなった心、明日からどうするかを考えながら靴を履き、外に出た。

