24時間の物語


独特の訛り言葉。それはこの島を思い出される。
相変わらず笑みを崩すことない結子さんは俺を見て、少しだけ心配そうに瞳をきょとんと丸めた。

「夕くん疲れとうの?」

「…えっと」

「やぁっぱりねぇ、顔色悪かねぇすぐに気付くとよ」

あっさりと見抜かれてしまったことに少し肩を揺らし、驚くと見透かしていたようにくすくす、と結子さんは笑みを浮かべた。

「そこまで酷い顔してますか?」

「んーん、雰囲気と…あと少し顔にも出とるねぇ」

問いかけると少し遠慮するような答えとともにじっと俺を見つめてくる結子さん。
その頬には先ほどまでの笑は浮かんでいなく、真剣味が帯びている。

図星をつかれたようなその表情に思わず俺が顔を逸らすと今度はくすくすと笑う声が聞こえた。

「新しば空気に慣れよるまで時間ばってんかかりよるからねぇ…」

どこか懐かしむようにそう告げた結子さんは俺の肩を叩いて丸めていた瞳を柔らかく細めた。