「…諦めるなんて、無理じゃんか」


「え?松田君なんか言った?」


呟くように溢れたその言葉は、彼女に届くはずなんてなくて、愛らしく小首を傾げる彼女に


「ううん。何でもないよ」


そう、ささやかな嘘をつく。


「…っ!」


言葉ではそう言ったけど、彼女に伝わっていないかな。


きっと、今俺、白田さんへの感情を抑えきれていないと思う。




やっぱりどうしたって、君が好きだ–––



そう思う気持ちは、もう止められなくて…


つい彼女を見詰めてしまえば、白田さんの顔が少し赤く染まった気がした。






「こんな所に公園があったのね」


「うん。意外に穴場なんだ」