ちぃさな。ちぃさな声で彼女は名前を教えてくれたんだ。



俺はそれだけで嬉しくなった。


……それから俺達は、学校につくまでいろんな話しをしたんだ。
本当にくだらない話しを。

俺もあまり喋る方ではないが、彼女の声を少しでも聞きたくていっぱい喋った。




俺達はこの日を境に登下校はもちろん。
学校でも公園でも話すようになり彼女と一緒にいる時間は俺にとって特別な時間になった。




この後、彼女が闇に落ちるとは思わず、俺は呑気に彼女との心地よい時間がずっと続いて行くんだと思っていた。