深夜、父さんと母さんが寝静まった頃、伊織が心配になり、部屋に行く。 伊織は、スヤスヤと寝ていた。 良かった。 伊織の頭を撫でているとポロポロと涙が溢れて来た。 父さんの話しだと背中、足、腕の傷は新しい物ばかりではなく、昔からの傷もあるらしい…。 あんなに、そばにいたのに…。 俺は、伊織の何を見てきたんだ!? 気づいてあげられなかった悔しさからか、涙が止まらない。 どうして… どうして伊織なんだっ!