奏多くん達のバンドが校内で有名になり、街中でも知っている人が増えて来て、嬉しく思っていた。




「ちょっと!アナタ!ついて来て!」


…え…。



…私…?




彼女達に付いて行くと、どんどん薄暗く、日の射さない校内でも人の気配が感じられない場所まで連れて行かれた。





…ドンっ…



「きゃっ!」



腕を掴まれ、壁に背中を叩きつけられた。




昨日、お母さんから押し付けられたタバコの火で火傷をしている背中には先ほどの衝撃でも痛みを感じ、小さな悲鳴を上げてしまった。